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家庭菜園

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【実践編】月毎の栽培ポイント


夏に強いスタミナ野菜 モロヘイヤ

 モロヘイヤは、暑いほど生育が旺盛な野菜。別名「シマツナソ」「タイワンツナソ」とも呼ばれるアオイ科の1年生植物で、主にエジプトを中心に北アフリカ、中近東で栽培されています。古代エジプトの王が病気になり、医師がモロヘイヤスープを飲ませるとたちまち全快したことから、「王様の野菜」と呼ばれていたそうです。カルシウム、β-カロテン、ビタミンBなどが豊富な野菜です。葉を刻むと粘りが出ます。ただし、子実には有毒物質を含むため、さやの付いた茎葉は食べてはいけません。
[品種]日本に導入されている品種は同系統と思われ、品種分化は見られません。「モロヘイヤ」として販売されています。
[栽培期間]じかまきでは、5月下旬から6月中旬に種まきし、収穫最盛期は7~9月です。
[畑の準備]畑に1平方m当たり苦土石灰100gを散布し、種まきの1週間前には化成肥料(N-P-K=10-10-10%)100gと堆肥1kgを施し、幅90cmの栽培床(ベッド)を作ります。
[種まき]発芽の適温は30度程度と高温のため、早まきしないこと。準備した栽培床に2条、条間50cm、株間30cmとして、1ヵ所4~5粒の点まきにします。なお、セルトレイで苗を作り、本葉4~5枚の苗を植え付けても良いでしょう。
[管理]間引きは2回に分けて行い、本葉4~5枚までに1本にします。草丈が60~70cmのとき、地面から40~50cmの高さで摘心します。追肥は2~3週間置きに1平方m当たり化成肥料50g程度を施用します。茎が赤みを帯びてきたら肥料の不足です。また、十分に潅水(かんすい)すれば、柔らかい葉が収穫できます。
[収穫]収穫方法は、側枝に2~3節を残して、20cmくらいの先端葉を切り取ります。盛夏には2週間置きに収穫できます。なお、花は9月ごろから開花し、10月には結実(さや)します。

園芸研究家●成松次郎


<【JA広報通信】より引用>