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家庭菜園

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【実践編】月毎の栽培ポイント


葉ダイコン 防虫ネットで虫害を回避

 ダイコンの葉は、漬物、ごまあえ、炒め物として利用されます。間引きした葉も利用できますが、葉を食べることを目的に栽培をします。
【栽培時期】ダイコンの生育適温は20度くらいで、秋まき(9月))が最も作りやすい季節です。しかし、葉ダイコンは生育期間が短いので、冬の11~2月まきを除くと、いつでも種まきができ、1、2カ月で収穫となります。
【品種】ダイコンの品種はたくさんありますが、葉の品質が良く、表面に毛が少なく、柔らかい品種が葉ダイコンに適しています。専用品種には「葉大臣」(サカタのタネ)、「ハットリくん」(タキイ種苗)、「美菜」(ヴィルモランみかど)などがありますが、青首ダイコンの各品種や地方品種の「方領」「亀戸」も葉ダイコンに使えます。
【畑の準備】種まきの2週間前までに1平方m当たり苦土石灰200gをまき、よく耕し酸度を矯正しておきます。1週間前までに化成肥料(NPK各成分10%)100g程度と堆肥1kgを施し、土とよく混ぜておきます(図1)。その後、幅90cmの栽培床を作ります。
【種まき】栽培床の長辺方向と直角に、20cm間隔に約1cmの厚さの板を使って、土を押してまき溝を作ります(図2)。ここに1、2cm間隔に種をまき、種が隠れる程度に薄く土をかけます。発芽まで十分に潅水(かんすい)します。種まき後は、不織布のべたがけをして、幼苗を保護すると良いでしょう(図3)。
【間引き】発芽後3回に分けて間引きます。1回目は本葉が開く頃、株間が1cm程度となるように成長の遅れた株、密になっている株を抜き取ります。2回目は本葉3枚の頃、株間を3cm程度にします。3回目は最終株間を5、6cmに間引きます(図4)。
【潅水】畑が極端に乾いていたら、水を根元にたっぷり与えましょう。
【害虫防除】小さい葉の食害は後になって目立ってきますので、種まき後すぐに、不織布のべたがけ、または網目の細かい防虫ネットでトンネル状に被覆して害虫の侵入を防ぎます。農薬では、アオムシ、コナガにはBT剤(トアロー水和剤CTなど)で防除します。
【収穫】草丈が20~25cmになったら、根を付けて抜き取ります(図5)。

園芸研究家●成松次郎


<【JA広報通信】より引用>