トップページ

>

家庭菜園

>

【実践編】月毎の栽培ポイント


ゴマ 暑さと乾燥に強い香味作物

 アフリカ原産で、エジプト、インドでは紀元前から栽培されている古くからの栽培植物です。種には老化防止に効果のあるセサミン、現代人に不足がちな鉄や亜鉛などミネラルが豊富です。高温性なので、中間地では5、6月にまき、9月ごろに収穫します。
【品種】 香りが強い黒ゴマ、マイルドな風味の白ゴマ、黄金色した脂質の多い金ゴマがあります。地域に合った在来種もあります。
【畑の準備】種まき2週間前に1平方m当たり苦土石灰200gをまいてよく耕します(図1)。1週間前に堆肥2kg、化成肥料(NPK各成分10%)100gを土とよく混合します。幅70~80cmの栽培床(ベッド)を作り、地温の確保と雑草の抑制に有効なので黒マルチを張ります。マルチは株間15cmで条間40cm程度が取れる穴開きマルチを選びます(図2)。
【種まき・間引き】1穴に5、6粒まき、発芽後に子葉が重なるところを間引き、その後2回に分けて間引きを行い、最終的に本葉6、7枚で1本立ちにします。
【追肥・土寄せ】最後の間引き(株定め)後、マルチをめくって両側に畝の長さ1m当たり化成肥料30g程度を与え、土寄せします(図3)。
【支柱立て】草丈が高くなると倒れやすいので、支柱を立てます。畝の両側にひもを張り倒伏を防ぎます。
【病害虫の防除】さやに実が入る頃、カメムシ類が加害すると未熟な子実が発生します。アディオン乳剤などで防除します。
【収穫】花は下から上に向かって開花し成熟しますが、下のさやが黄変し、裂け始めたら株元から切り取って収穫します(図4)。
【乾燥・調製】5、6本ずつ束ねて、穂先を上にして、雨に当てないように7~10日間天日で十分に乾燥させます(図5)。シートを広げ、棒でたたいて種を落とし、さらに4、5日間天日乾燥させます。次に、ごみを唐箕(み)などで風選しますが、量が少ないときは紙に広げ息を吹きかけてごみを飛ばします。食べるときは、片手鍋などを使い中火で10分程度手早くいります。


園芸研究家●成松次郎


<【JA広報通信】より引用>