ネギ
特徴
中国では紀元前から栽培されていたという古い野菜。日本には奈良時代に渡来したとされ、薬効や殺菌効果があるとして重んじられ、薬味や食材の臭い消し、煮物や汁物と、食卓に欠かせない身近な野菜となりました。
過湿には弱いので、通気の悪い粘土質の土壌や水はけの悪い土地では、栽培を避けるか堆肥を施し、なるべく通気性を良くします。
ネギは、主に葉身を利用する葉ネギと、白く軟白した葉鞘を利用する長ネギ(根深ネギ)があります。ここでは、主に後者の長ネギの栽培を紹介します。
野菜情報
栽培カレンダー | ||
---|---|---|
主要品種 | 下仁田、長悦、越津 | |
連作障害 | なし | |
施肥例 (10平方メートル当たり) |
元肥(苗作り用) 完熟堆肥20kg、化成肥料2kg 追肥 化成肥料1kg/回 1回目(植えつけの1か月後、施肥後に土寄せ) 2回目(1回目の追肥から1か月後、施肥後に土寄せ) 3回目(2回目の追肥から1か月後、施肥後に土寄せ) |
|
畝 幅 | 70~90cm | |
株 間 | 5cm | |
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播種期
春まき 3月
秋まき 9月
定植期
春まき 7月
秋まき 4月
収穫期
春まき 11月~翌年2月
秋まき 7~10月
栽培のポイント
根深ネギは土寄せのタイミングとやり方、追肥との組み合わせが重要です。土寄せは一度に多く行うと肥大が悪くなりますので、適期に少しずつ行います。追肥は生育の前期に重点を置き、草体を大きく育て、土寄せは後期に重点を置きましょう。
栽培上の注意点
耐寒・耐暑性ともに強く、乾燥にも強い育てやすい野菜です。ただし、根は湿害に弱く、畑の排水には留意します。特に小苗で植え付ける場合は浅溝とし、降雨後の溝の埋もれに気をつけましょう。
栽培の手順
1. 苗床づくり
〈1平方メートル当たり〉完熟堆肥2kg、化成肥料200g
種まきの1週間前に元肥を入れてよく耕し、幅60cmの苗床を作ります。
種まきの1週間前に元肥を入れてよく耕し、幅60cmの苗床を作ります。
2. 苗づくり
1cm間隔に種をまき、厚さ1cmくらい覆土したらたっぷり灌水します。
発芽後は随時間引き、最終株間を2~3cm、太さ8~10mmの苗に仕上げます。
苗が10cm前後の頃と、その1か月後に追肥し土寄せします。
〈1平方メートル当たり〉化成肥料100g
発芽後は随時間引き、最終株間を2~3cm、太さ8~10mmの苗に仕上げます。
苗が10cm前後の頃と、その1か月後に追肥し土寄せします。
〈1平方メートル当たり〉化成肥料100g
3. 植え溝づくり
畑は耕さないで土が締まった状態で植え溝を掘ります。
溝の深さは20~25cm。小苗を植えつける場合は浅溝にします。
溝の深さは20~25cm。小苗を植えつける場合は浅溝にします。
4. 植えつけ
苗を大きさごとにそろえ、株間5cmで壁面に立てかけて植えつけます。
根元に2cmほど覆土し、足で踏みつけて苗が倒れないようにします。
溝に稲わらなどを入れて乾燥を防止します。
根元に2cmほど覆土し、足で踏みつけて苗が倒れないようにします。
溝に稲わらなどを入れて乾燥を防止します。
5. 追肥・土寄せ(第1回)
〈10平方メートル当たり〉化成肥料1kg
植えつけの1か月後に行います。
溝の肩に追肥し、土と混ぜながら溝に落とします。
植えつけの1か月後に行います。
溝の肩に追肥し、土と混ぜながら溝に落とします。
6. 追肥・土寄せ(第2回)
〈10平方メートル当たり〉化成肥料1kg
第1回の追肥・土寄せから1か月後に行います。
第1回と同様に行います。
第1回の追肥・土寄せから1か月後に行います。
第1回と同様に行います。
7. 追肥・土寄せ(第3回)
〈10平方メートル当たり〉化成肥料1kg
第2回の追肥・土寄せから1か月後に行います。
溝に追肥し、土と混ぜながら土寄せします。
第2回の追肥・土寄せから1か月後に行います。
溝に追肥し、土と混ぜながら土寄せします。
8. 土寄せ(最終回)
収穫の30~40日前に行います。
緑葉の分けつ部まで土寄せします。反対側の土も土寄せします。
追肥はしません。
緑葉の分けつ部まで土寄せします。反対側の土も土寄せします。
追肥はしません。
9. 収穫
ネギを傷つけないように掘り上げ、株をしっかり持って引き抜きます。
必要な分だけ収穫しましょう。
必要な分だけ収穫しましょう。