サツマイモ
特徴
サツマイモは手間がほとんどかからず、暑さや病害虫にも強くて簡単に育てることができます。野菜作りの初心者にもおすすめです。
苗は種イモから自分で作ることも可能です。小さめのコンテナに種イモを1つ植えつけると、つるが何本も伸びてきます。ある程度の長さになったら、先端から5~6節あたりの長さで切り取って苗とします。
植えつけの季節になると、グリーンセンターでも苗が販売されています。
野菜情報
栽培カレンダー | ||
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主要品種 | 紅あずま、金時、紅はるか、安納芋 | |
連作障害 | なし | |
施肥例 (10平方メートル当たり) |
土作り 完熟堆肥10~20kg、苦土石灰1kg 元肥 イモ専用肥料 3kg ※ 前作に野菜を作っていれば肥料はなくてもよい 追肥 葉色が薄く生育が悪い場合のみ少量を施す |
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畝 幅 | 50cm | |
株 間 | 30~35cm | |
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植えつけ期
5月上旬~6月中旬
収穫期
9月下旬~11月中旬
苗の選び方
苗は長さ25~30cm程度、葉数5~6枚、茎が太めで葉色が良く、厚みのあるしっかりした苗を選ぶ。
栽培のポイント
排水性・通気性の良い畑で作りましょう。排水の悪い畑では畝を高くして、通気性の良い状態にしておきましょう。
黒色ポリエチレンフィルムの使用も有効です。効果としては、生育初期段階の地温の低下抑制、過度な乾燥防止、つるから出る不定根の抑制、つるが生い茂る前の雑草の抑制などいろいろあります。
植えつけから2か月もすると、つるがたくさん伸び広がるので、畝の中央へ折り返します。これを「つる返し」といいます。つる返しは、広がったつるをただ整理するだけでなく、伸びたつるの節から発生する根を切るという目的もあります。根を出したつるを見つけたらその都度行うようにします。
栽培上の注意点
生育適温は25~30℃です。高温を好み、酸性土壌でもよく育ちます。
連作障害は出にくいと言われていますが、繰り返し作付けすると地力が低下し、土壌病害虫の発生も多くなるので、できるだけ連作は避けるようにしましょう。
サツマイモはつるぼけ(つるだけが生長してイモのつきが悪くなること)しやすい作物です。発生要因は、畑の水はけが悪い、前作の肥料分が多く残っている、などが挙げられます。つるぼけしないよう、窒素肥料を控えましょう。
霜にあたるとイモの保存性が悪くなるため、収穫は霜が降りる前に済ませましょう。
栽培の手順
植えつけの2週間前に完熟堆肥と苦土石灰を入れてよく耕します。
前作に野菜を作付していれば元肥は不要です。
植えつけの1週間前に元肥を入れてよく耕し、幅50cm、高さ20~30cmの畝を作ります。
土が乾燥している場合は、畝に灌水してから行います。
植えつけ後は、3~4日灌水します。日差しが強い場合は、べたがけ資材で遮光します。
苗の先端(生長点)が立ってきたら水やりする必要はありません。
立てて深く植えるとイモのつきが悪くなります。
前作に野菜を作付していれば追肥は不要です。肥料成分が多いと「つるぼけ」になり、イモの太りが悪くなります。
葉色が薄く、つるの伸びが悪い場合のみ少量を施します。
根を株元1か所にすることにより、栄養が集中してイモが太りやすくなります。
育ち具合に応じ、10~11月に収穫します。
霜が降りて低温にあたるとイモが腐るので注意しましょう。