ヤマイモ
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特徴
ヤマイモという名前は、サトイモと区別するための総称であり、細長いナガイモや丸いヤマトイモ、ツクネイモなどの群や品種があります。
いずれも独特な粘りがあり、栄養豊富な食品として古くから人気があります。生で食べられる数少ないイモ類の一つで、調理しやすいのも魅力です。
野菜情報
栽培カレンダー | ![]() |
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主要品種 | 自然薯、大薯、長芋 | |
連作障害 | 3~4年 | |
施肥例 (10平方メートル当たり) |
追肥 化成肥料2kg/回 1回目(6月下旬) 2回目(7月下旬~8月上旬) |
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畝 幅 | 80~90cm | |
株 間 | 20~30cm | |
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植えつけ期
4月中旬〜5月中旬
収穫期
11月中旬~翌年1月
茎葉の黄化、褐色落葉が進行し、先端部まで葉色が褐色に枯れ上がるころ、地表面の茎を10cm残して刈り取ります。この刈り残した茎が枯れ上がるまで地中のイモを成熟させてください。茎葉が枯れても根が養分を吸収してさらに甘みを増加させます。
栽培のポイント
夏の肥大期は乾燥に弱く敷き藁が必要です。乾きやすい土壌では灌水をしましょう。掘り上げが早いと、収穫したイモの切り口やすりおろしが褐色に変色する場合がありますが、これはポリフェノール系物質によるもので、成熟とともに減少するので、成熟を待って収穫しましょう。
ナガイモ類はとても折れやすく傷つきやすいので、先端の方までよく土を掘り、丁寧に抜きましょう。
栽培上の注意点
センチュウ類などの病害虫に侵されると品質は大きく損なわれるので連作対策は必須です。イモの形状の善し悪しは土壌条件に大きく左右されるので、肥大する範囲はよく耕しておきましょう。特にナガイモ類は深耕、畝高にします。
肥料を吸収する根は地表付近に広がるので、除草や追肥の際に傷めないよう注意が必要です。
栽培の手順
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1. 畑の準備
ヤマイモは地中深くまで伸びるので、幅15~20cm、深さ70~80cmまで溝を掘ります。
掘った溝へ土を埋め戻し、鍬の背で整地します。
掘った溝へ土を埋め戻し、鍬の背で整地します。
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2. 種イモの準備
種イモはどこで切っても芽が出てきますので、1片60~100gに切り、腐敗を防ぐため2~3日、切り口を乾燥させます。
確実に発芽させるには芽出しを行います。トロ箱等に川砂を敷いて種イモを並べ、種イモが隠れる程度に川砂を掛けたら灌水して保湿します。発芽まで50~60日かかります。
確実に発芽させるには芽出しを行います。トロ箱等に川砂を敷いて種イモを並べ、種イモが隠れる程度に川砂を掛けたら灌水して保湿します。発芽まで50~60日かかります。
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3. 植えつけ
深さ10cm程度の植え溝を掘り、株間20~30cm に植えつけます。
種イモの上部から5~6cmの厚さに覆土します。
パイプ栽培では耕土も浅く、掘り取りも簡単です。パイプ内の土は、無菌で肥料成分のない山土(赤土)または真砂土を使用します。
種イモの上部から5~6cmの厚さに覆土します。
パイプ栽培では耕土も浅く、掘り取りも簡単です。パイプ内の土は、無菌で肥料成分のない山土(赤土)または真砂土を使用します。
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4. 支柱立て
芽が地上に出てきたら支柱を立て、ネットを張って誘引します。
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5. 追肥
第1回(6月下旬)
〈10平方メートル当たり〉化成肥料2kg
つるが伸び始めた頃、畝の両側に軽く溝を掘って追肥し、埋め戻します。
第2回(7月下旬~8月上旬)
〈10平方メートル当たり〉化成肥料2kg
第1回と同様に行います。
〈10平方メートル当たり〉化成肥料2kg
つるが伸び始めた頃、畝の両側に軽く溝を掘って追肥し、埋め戻します。
第2回(7月下旬~8月上旬)
〈10平方メートル当たり〉化成肥料2kg
第1回と同様に行います。
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6. 敷きわら・灌水
梅雨が明けた頃、乾燥防止や雑草防止のため敷きわらをします。乾燥が続く場合は灌水します。
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7. 収穫
茎葉が黄色く色づき、完全に枯れた頃が収穫適期です。
イモをすりおろして褐色になるのは、収穫時期が早い場合が多いので、成熟してから収穫しましょう。
つると葉の脇にできるムカゴも塩ゆでなどで食べることができます。
イモをすりおろして褐色になるのは、収穫時期が早い場合が多いので、成熟してから収穫しましょう。
つると葉の脇にできるムカゴも塩ゆでなどで食べることができます。