トップページ

>

家庭菜園

>

【実践編】月毎の栽培ポイント


茎が球形に膨らむコールラビー

 茎の基部が球状に膨らみ、カブのようになるコールラビー。別名は「球形カンラン(甘藍=キャベツ)」「カブカンラン」といいます。一見、葉はカリフラワーに似ていますが、葉キャベツから分化したもので、キャベツの原始系とされています。
 地中海北岸地方の原産で、わが国に導入されたのは明治初期です。比較的古い野菜ですが、あまり知られていなかったのは、食べ方が分からず、和食にはあまり合わなかったためのようです。
 ブロッコリーに似た癖のない味で、歯応え良く甘味があります。皮をむいて薄切りにし、サラダやあえ物、ぬか・塩漬けに。また、いため物やクリーム煮にしたり、油揚げなどと合わせて煮物にしたりと、いろいろアレンジできる野菜です。
 まだ栽培が少ないので、品種は球茎が白緑色の「グランドデューク」「サンバード」、赤紫色の「パープルバード」など、わずかしか知られていません。
 冷涼な気候を好みますが、キャベツよりも低温や高温に耐えるので、栽培しやすい野菜といえます。種まきの適期は、6月中旬から8月初旬ぐらいまでの夏まきと、9月上旬から10月上旬にかけての秋まきです。
 元肥はベッド全面に化成肥料と油かすをまき、15cmほどの深さに、あらかじめすき込んでおきます。
 種まきは図のようにベッドに溝をつけ、20cm間隔ぐらいにすじまきし、育つにつれて逐次間引きし、最終株間を16~18cmとします。
 生育の途中で、球が4~5cm径に肥大したころ、球の下方から横にかけて出た葉を切り取り、球の肥大を促します。上方の5~6枚は残しておきましょう。
 球径が7~8cmに肥大したら逐次収穫します。球の下部1cmくらいは堅くて食べられないので、切除しましょう。新聞紙に包んで冷暗所に置けば半月ぐらいは十分持ちます。

坂木技術士事務所●坂木利隆


<【JA広報通信】より引用>